永年勤続表彰で贈られるカルチャーグッズの記念品

永年勤続表彰の記念品ガイド|勤続10年・20年・30年の節目を祝うカルチャーグッズと税務の注意点2026

入社した年に生まれた子どもが、この春、同じ会社に入ってきた——。勤続30年の表彰式で当の本人がそう笑ったとき、会場の空気がふっと変わった。淡々と進んでいた式典が、その一言で「この会社で積み重ねてきた30年」の話に変わった瞬間だった。

永年勤続表彰は、多くの会社が制度として持っている。ただ、運用が形骸化しているケースも多い。名前を呼ばれて壇上で花束と封筒を受け取り、拍手が起きて、席に戻る。5分で終わる。本人の記憶にも、周りの記憶にも、ほとんど何も残らない。

10年、20年、30年という時間は、その人がキャリアの大半を賭けた証だ。それを「制度の消化」で終わらせるのはもったいない。渡すモノと渡し方を少し設計するだけで、永年勤続表彰は本人にとっての誇りになり、周囲の若手にとっては「この会社で働き続ける未来」を想像するきっかけになる。

永年勤続表彰が「ただの儀式」で終わる3つの理由

表彰制度そのものは残っているのに、社員の心に届かない。その原因はだいたい共通している。

ひとつめは、記念品が「換金前提のもの」になっていること。カタログギフトや商品券は選ぶ手間が省ける一方で、受け取った側の記憶には残らない。もらった瞬間に「何と交換しようか」という思考に切り替わり、会社への感謝とは切り離されてしまう。

ふたつめは、渡し方が事務的なこと。人事から一斉メールで「対象者は総務までお越しください」と連絡が来て、窓口で受け取る。これでは経費精算と変わらない。

みっつめは、勤続年数ごとの意味づけがないこと。10年も30年も同じ商品券の金額違い、という運用では、それぞれの節目が持つ重みが伝わらない。

長く働き続けた社員が集うオフィスの風景

勤続10年・20年・30年、節目ごとに何を贈るか

永年勤続表彰の記念品は、金額の大小より「その節目に何を意味づけるか」で設計したほうがいい。勤続年数によって、社員が会社に対して抱く感情も、キャリアのフェーズも違うからだ。

下の表は、節目ごとの意味合いと記念品の方向性、実務でよく見る予算の目安を整理したものだ。金額はあくまで社会通念上の相場感で、会社の規模や業績に照らして調整する前提になる。

勤続年数 節目の意味 記念品の方向性 予算の目安
勤続10年 中核人材としての節目。これからの10年への期待 日常で使えて長持ちする実用品。名入れで特別感を出す 1〜3万円
勤続20年 会社の歴史を語れる存在。後進を育てる立場 上質な革小物・タンブラーなど、所有する喜びのあるもの 3〜5万円
勤続30年 キャリアの集大成。会社と共に歩んだ象徴 記念性の高い一点物、体験(旅行・観劇招待)との組み合わせ 5〜10万円

ポイントは、金額を上げることではなく、年数が上がるほど「その人だけのもの」に寄せていくことだ。20年、30年と重ねた人ほど、量産品の一律支給には冷めてしまう。名入れやメッセージの刻印、勤続年数の表記など、後から見返して「自分のために作られた」と分かる要素を足していく。

現金・商品券より「モノ」が税務で有利になる理由

永年勤続表彰で意外と知られていないのが、記念品の渡し方によって税金の扱いが変わることだ。ここは経理・人事の担当者ほど押さえておきたい。

結論から言うと、現金や商品券で渡すと給与として課税される。一方、一定の条件を満たした「記念品(現物)」や旅行・観劇への招待なら、給与課税されずに済む。国税庁の所得税基本通達36-21が定める、永年勤続者表彰のルールだ。

永年勤続者への表彰記念品が給与課税されないための主な条件(所得税基本通達36-21)
① おおむね勤続10年以上の人を対象としていること
② 同じ人を2回以上表彰する場合、前回からおおむね5年以上あいていること
③ 記念品の価額が勤続年数などに照らして社会通念上相当であること
④ 現金・商品券ではなく、記念品の支給または旅行・観劇などへの招待であること
※具体的な適用は自社の顧問税理士に確認してください。

この違いは小さくない。同じ3万円をかけるにしても、商品券なら受け取った社員に所得税・住民税がかかり、実質的な手取りは目減りする。名入れの記念品なら、その3万円がまるごと本人の手元に残り、会社側は福利厚生費として損金算入できる。

換金できないからこそ、モノは会社の想いを乗せる器になる。税務上の合理性と、記憶に残る贈り方が、ここでは一致する。オリジナルの記念品(いわゆるノベルティや販促品と呼ばれる領域とは目的が違う、社員一人ひとりに向けた記念の品)が永年勤続表彰に向いているのは、この二つの理由からだ。

「らしさ」が伝わる永年勤続グッズの設計3つの視点

では、記憶に残る永年勤続の記念品はどう設計するか。品質管理まで自社で担うカルチャーグッズの制作現場から、三つの視点を挙げる。

毎日使えて、10年もつ品質を選ぶ

表彰の記念品は、飾って終わりでは意味が薄い。デスクで使うタンブラー、通勤で持つ革小物、家で使うブランケットなど、生活に溶け込んで長く使えるものを選ぶ。使うたびに「あのとき表彰された」と思い出せる。だからこそ素材と縫製の品質がものを言う。半年でへたるものを贈れば、逆に会社の本気度を疑わせる。

会社の「らしさ」を、さりげなく宿す

ロゴを大きく入れれば愛社精神が伝わるわけではない。むしろ主張が強すぎると、私生活では使いにくくなる。コーポレートカラーを一色だけ添える、内側にそっとメッセージを刻む、といった引き算の設計のほうが、長く手元に置いてもらえる。企業文化を"モノ"に落とし込む考え方はグッズのいろはでも繰り返し触れている。

渡し方まで含めて「体験」にする

どんなに良い品でも、窓口で無言で手渡せば台無しになる。全社の場で名前を呼び、その人の10年・20年のエピソードを一言添える。記念品はその物語を持ち帰るための「栞(しおり)」になる。モノと言葉と場をセットで設計すると、表彰は一気に生きたものになる。

永年勤続表彰を「組織の物語」に変える

永年勤続表彰は、長く働いてくれた個人への感謝であると同時に、周りの社員へのメッセージでもある。「この会社は、時間を積み重ねた人をちゃんと見ている」。そのことが伝わると、若手にとっても自分の10年後を思い描く材料になる。

グッドカルチャーズは、企画から自社工場での品質管理までを一貫して担い、AstraZeneca・Tesla Japan・三菱地所・Recruitといった企業の記念品づくりを支えてきた。国内51番目のB Corp認証企業として、長く使える一点を、社員一人ひとりの節目に合わせて設計する。予算感の目安は料金ページ、よくある質問はFAQにまとめている。

勤続の年数は、増えることはあっても減ることはない。その一年一年に、会社らしい形を与えてみてほしい。

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